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SE,PGのためのヒューマンスキル vol.5

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    ITプロフェッショナルのためのヒューマンスキル
    メールマガジン【第5号】

    〜 2008年12月17日 (水) 発行 〜
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このメールマガジンでは、「ITプロフェッショナルのためのリーダーシ
ップ」をテーマに全10回に渡りお届けします。
想定している読者層は、SE、PG、PM等のIT業界の方々です。
物語形式で進んでいきますので、小説を読むような感覚で、リーダーシ
ップについて理解することができます。

第5号の今回は、この物語の主人公である西村さんが先生へ相談を終え
月曜日に職場に出勤するシーンからです。

はたして西村さんは、コーチングを活かして後輩に対してリーダーシッ
プをとることができるのでしょうか?


(物語のバックナンバーは下記URLから購読いただけます。)
http://archive.mag2.com/0000275708/index.html

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● 第5話 「 西村さん、現場でコーチングに初挑戦 」
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月曜日の朝。

いつもなら「あ〜あ、会社行きたくないなあ」と思うところだが、

今日の西村さんは前向きな気持ちが満ち溢れているのを感じていた。


「今日は少し早めに出社しよう、後輩達に仕事のことを質問されたら、
すぐにマニュアルを教えるのではなくて、少し考えさせるように色々と
質問してみよう。」


などと、考えをめぐらせながら朝食をとっていた。


西村さんは電車通勤だ。普段ならギリギリに出発するところだが、今日
はいつもより早い時間に出発した。

「早い時間だとあまり混雑していなくて快適だ。明日もこの時間に出発
しようかな。」

会社に到着した。

自分のデスクへ着くと、斜め前の席の後輩の鈴木さんがもう来ていた。

鈴木さんは、中途で入社してきた現在1年目の社員である。年齢は西村
さんの2つ下だ。いつもなら西村さんと同じくらいの時間帯か始業時間
ギリギリに出社してくることが多かったが、今日はもう出社している。


西村 「おはようございます。鈴木君、今日は早いね〜。どうした
の?」

鈴木 「あっ、おはようございます!西村先輩こそ早いじゃないですか。
どうしたんです?」

西村 「あ、いや特に理由はないんだけどね、たまには早く出社してみ
るかー、なんて思ってね。」

鈴木 「そうなんですか。普段は丸山課長が一番に来ますよ。そろそろ
来る時間じゃないかなあ。」

西村 「え?そうなの?鈴木君、普段こんなに早く来てないのにどうし
てわかるんだい?」

鈴木 「自分、週に1回くらい1番早く来てるんですよ。まだこの会社に
入って1年目ですからね。早くみんなに追いつきたいと思って、朝勉強
してるんです。」

西村 「そ、そうだったのかあ〜。」


後輩が自主的にそのような取り組みをしていることに全く気づいていな
かった西村さん。

西村 (た、確かに、自分より早く来ている日もたまにあるなあと思っ
ていたけど、こんなに早く来て勉強していたなんて、全然気づいていな
かったよ。上司としてちゃんと見れていなかったんだなあ…。)



ガチャ



丸山課長だ。


丸山 「おはようございます。おや?西村君、今日は早いじゃないか〜。
お、鈴木君は今日は勉強の日かな。」

西村 「おはようございます!」

鈴木 「おはようございます!」



トゥルルルルルルルルルルル



まだ営業時間外だが、電話が鳴った。


鈴木 「はい、○○情報システム株式会社です。

はい、

はい、


え、そうなんですか。

はい。わかりました、早急に対応致します。
まずは原因を調査してみます。

ええ、はい、13時までにですね。はい、では稼動次第ご連絡いたします。
失礼いたします」


ガチャ


鈴木 「西村先輩、△△システムが落ちてるみたいです。
13時から使いたいそうで、それまでに直してほしいとのことです。」

西村 「わかった!すぐに見てみるよ。」

西村(たぶんアプリケーションサーバが落ちているんだろうな、再起動
すれば直るだろう。この現象、たまに起こるんだよなあ。)


経験豊富な西村さんの頭の中では原因と解決策が浮かんでいた。


丸山 「頼んだよ。今日は西村君がタイミングよく早く来ていてくれて
良かったなあ。障害が起こるのを予知できていたとか?ははは。」

西村 「そんなわけないじゃないですか〜、偶然ですよ。」


普段の西村さんならここで黙って仕事をこなすところだが、ここでふと
昨日相談したことを思い出し、一呼吸おいた。


西村 (そうだ、いつもこうやって自分でやってしまうから後輩が育た
ないのかもしれないなあ。鈴木君には以前にこのシステムの説明をした
ことがあるし、この障害の復旧も考えてみればおそらくできる内容だ。
ここは鈴木君にやらせてみよう。)


西村 「鈴木君、このシステム、なんで止まったと思う?」

鈴木 「え?なんでですかね〜、サーバ自体が止まったんですか?」

西村 「いや、サーバが落ちていたらこんなエラーさえ出ないよね?こ
れは505エラーがでてるから…?」

鈴木 「あ、そうか!アプリケーションサーバが落ちてるだけですよ
ね?」

西村 「そうそう。その通り!」

鈴木 「じゃあ、もしかしてアプリケーションサーバだけを再起動した
ら治るんですか?」

西村 「そうだよ。できる?」

鈴木 「それくらいなら僕でもできそうです。」

西村 「お、心強いな〜。じゃあこれ頼んでもいいかな?」

鈴木 「やってみます。でも初めてで自信ないので少し見ててくれま
す?」

西村 「いいよ。」


鈴木さんはサーバに接続し、コマンドを打っていった。

表示されたエラーを見て

鈴木 「ホントだ、アプリケーションサーバが落ちてるだけなんですね。
じゃあこう打って再起動を…、これで合ってますよね?」

西村 「うん、合ってるよ。実行して大丈夫。」

鈴木 「実行っと。それから確認…。あ、うまくいったみたいです。」

西村 「こっちでチェックしてみるよ。うん、復旧したみたいだ。」



丸山 「あれ、もう解決したの?早かったね。」

鈴木 「あ、はい。そこまで大きな障害ではなかったです。」

西村 「たまにあるんですよ。まだ安定していなくて…。」

丸山 「そうか。たまたま使用していない状況だったからいいものの、
これが大事なときに起こったら大変だ。なぜ起こったのか原因がわかっ
たら教えてくれ。」

西村 「はい、調査してみます。」


西村 (鈴木君もいつのまにかしっかり成長してる。
1から教えなくてもきちんと答えを持っていたんだなあ。
早速収穫があってよかった。)


始業時間が近づき、続々と出社してくる人が増えオフィスに「おはよう
ございます」の声が飛び交っていった。


西村さんは、今後はこの調子でなるべく後輩に仕事を振ったり質問を
投げかけたりしてみよう、と方針を固めていた。


- 続く -


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 次回予告 
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次回は、もう1つのケーススタディとして、西村さんの職場で起こった
トラブルを通して、西村さんがリーダーとして成長していく様子をお届
けします。

西村さんはコーチングとティーチングのバランスをとりながらうまくコ
ミュニケーションをとり、無事にリーダーシップを発揮することができ
るのでしょうか?


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発 行   セイ・コンサルティング・グループ株式会社

      伊藤 美陽 

お問合せ:info@saycon.co.jp

全国でITプロフェッショナルのための研修を実施しています。
http://www.saycon.co.jp/

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