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〈コミュニケーション編 目次〉
★第10話 「 ソーシャルスタイル 」
∞~∞~∞ 登場人物紹介 ∞~∞~∞
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●西村さん
この物語の主人公。システム開発会社でプログラマをしている。
●先生
人財投資コンサルタント。「スキル、やる気、行動特性」をキーワー
ドに主としてIT企業向けに組織開発コンサルティングと研修を行う
セイ・コンサルティング・グループ株式会社所属。
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┃ ◆ 第10話 「 ソーシャルスタイル 」 ◆
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「ソーシャルスタイルって一体何のことですか?」
●ソーシャルスタイルとは
「人間を社会的態度傾向により類型化し、その違いを認識することによ
って対人関係の向上を図っていこうとする考え方です。」
「人のタイプを分類するってことですか?」
「そうですね。個人的には“タイプ”とはチョット違うと思っています。
固定的なタイプと言うよりは、その時その時で変わる“モード”と
思っていただいた方がピッタリきます。」
「確かに自分でも時々によって違った性格になりますしね。」
「自分自身がどういうモードが優位か、を客観的に知ることや、
自分の周囲の人がどういうモードが優位かを知ることは、コミュニケーション
を円滑にするための武器になります。」
「なるほど。自分は一体どんなモードが優位なのか…。
就職活動の時に『自己分析』というものをやりました。色々な質問に、
当てはまる、当てはまらないとかチェックを入れて。」
「自分のソーシャルスタイルを知ることは自己分析の1つですよ。」
「ソーシャルスタイルという言葉は初めて聞いたのですが、一体誰が考
え出したのですか?」
「1968年に産業心理学者のディビット・メリルとロジャー・リードによ
って提唱されたのです。」
「ええ~!40年以上前なんですね!」
●ソーシャルスタイルの4つの型
「ソーシャルスタイルには、主導型、表出型、友好型、分析型の4種類
があります。人間の行動は、そのときどきの状況や対応する相手によっ
て様々に変化します。しかし、一見バラバラに見える行動の中にも、そ
の人の行動の大部分を説得できる包括的なスタイルがあるのです。」
「主導型が出世する、とかそういうのってあるんでしょうか?」
「いいえ、この4つのスタイルの間には、いずれも優劣はなく、スタイ
ルに応じて社会や組織に貢献できるとされています。」
「そうなんですね。ちょっとほっとしました。
どうやったら自分が4つのスタイルのうちのどれか分かりますか?」
「ここにチェックシートがあります。」
そう言うと、先生は3枚綴りのA4サイズの紙を手渡してくれた。
何やらいくつか質問が書いてある。
「それらの質問に、あてはまるかどうか4段階で答えをつけていって、
最後に集計します。やってみますか?」
「はい。是非やってみたいです。」
「『在りたい姿』ではなく、客観的な『今の自分』に当てはまるように
選んで下さいね。」
「分かりました!」
---- 10分後 ----
「先生、チェックし終わりました。」
「では早速集計してみましょう。西村さんはどのタイプでしょうか…。
ふむふむ、『分析型』が優位ですね。現在のSEというお仕事にはピッタリですね。
分析型の行動の特徴としては、論理重視、分析的、慎重な行動、自制的、
控えめ、質指向、プランニングや計画をするのが好き、客観的、冷静…
等があります。」
「あっ、確かに、プランニングや計画が好きです。当てはまります。」
「では、合わせてこれもどうぞ。」
そう言うと先生は新たに資料を渡してくれた。
「これには、それぞれのスタイルの『行動の特徴』や『そのスタイルが
優位な人へのアドバイス』、『そのスタイルが優位な人に対する他者の
適切な対応』が書かれています。これを参考にしてみて下さいね。」
「ふむふむ、『そのスタイルが優位な人へのアドバイス』
『曖昧さや不確定な要件に対する許容力をもつ。』か、
身につまされますね。
仕事の成果が曖昧だと力が入らなかったりします。」
●ソーシャルスタイルを使い分けよう!
「重要なことは、優位なモードを使い分けるという視点です。
プロジェクトの方向性を決めるときは『主導型』で、
トラブルの原因を究明するときには『分析型』で、
元気のないプロジェクトメンバーに対するときは『友好型』で
打ち上げでパッと騒ぎたいときは『表出型』で、
といった風に使い分けられると良いですね。」
先生、これまで長い時間お付き合いいただきありがとうございました。
これからの職場でのコミュニケーションへ生かしていきたいと思いま
す。」
「またいつでも相談に来てくださいね!」
コミュニケーションに関する知識を身につけたことで、会社の人間関係
の不安や、プレゼンテーションでの不安が一気に小さなことのように
思えてきた。
ここへ来る前の不安感は何だったのだろう?
前向きな気持ちが溢れてきて、すがすがしい気分になった。
数年後、リーダーシップで悩み始めるのはまた別のおはなし……。
- 完 -