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SE,PGのためのヒューマンスキル vol.25

 

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    SE,PGのためのヒューマンスキル vol.25

 

     ネ┃ゴ┃シ┃エ┃ー┃シ┃ョ┃ン┃編┃

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 〈ネゴシエーション編 目次〉

 第1話 「 交渉の本当の目的 」

第2話 「 交渉の目標設定 」

第3話 「 交渉の五つの武器 」

 第4話 「 力関係 」

★第5話 「 力関係を強める4つの戦略 」

第6話 「 心理 」

 

           ■ 第5話 ■

 

 

    ∞~∞【 20091013 () 発行 】∞~∞

 

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前回のメルマガでは、

 

●力関係を分析する際の5つの力

 

1.「買い手(顧客)の交渉力」

2.「供給者の交渉力」

3.「新規参入の脅威」

4.「代替品の脅威」

5.「業界内の競争」

 

について説明しました。

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 〓↓ バックナンバー ↓〓

 

  http://www.saycon.co.jp/magazine/

 

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今回は力関係を強める4つの戦略についてみていきましょう。

 

●力関係を強める4つの戦略

 

5つの力分析をしただけでは十分ではありません。分析はいわば現在位

置がわかったというだけであって、今後の行動のヒントでしかありませ

ん。では、力関係をより望ましいものにするための今後の行動、すなわ

ち「今後の戦略」はどう考えたらよいのでしょうか?

 

実は、戦略のパターンは全部で4つ、もしくはその4つの組み合わせに

しかないのです。その4つとは、

 

1.自己の価値を高める

2.選択肢を増やす

3.第三者を活用する

4.グループ形成をする

 

のことです。

それぞれ順にみていきましょう。

 

1.自己の価値を高める

 

お客様:「もう少しまけてもらえませんか?」

 

あなた:「大変申し訳ありません。しかし、こちらは弊社以外では提供

できない製品です」

 

この例のように、自社の商品/サービスの価値を高めることにより「1.

買い手の交渉力」を弱めることができます。

 

たとえば、企業にお勤めのあなたが会社との間で力関係を増そうと考え

たならば、ひとつの方法として会社にとってかけがえの人になるという

手があります。

 

また、より魅力的な取引業者となることで「2.供給者の交渉力」を弱

めることができます。

 

たとえば、供給業者を選別して絞り込むことは、1社当たりの取引額を

多くし、自社の魅力を高めることに繋がります。それによりボリューム

ディスカウントといった交渉がしやすくなります。

 

さらに、圧倒的に強い分野を持てば「3.新規参入の脅威」や「4.代

替品の脅威」は弱まります。

 

また、新規参入や代替品を取り込むことで自社の力にできないか?を考

えることも非常に有効です。

 

■鉄則 自分の ○○ を徹底的に磨け!

 

2.選択肢を増やす

 

お客様:「もう少しまけてもらえませんか?」

 

あなた:「大変申し訳ありません。御社をはじめたくさんのお客様から

引き合いがありスケジュールを押さえるのが精一杯です」

 

この例のように、買い手(顧客)を増やすことにより「1.買い手の交

渉力」を弱めることができます。日本のIT企業の多くはこの点に弱み

を持っているところが多いようです。その理由として、日本のIT企業

は、どちらかというと独立系が少なくシステム子会社としてスタートし

たという経緯があるためです。

 

供給者の選択肢を増やすことにより、「2.供給者の交渉力」を弱める

ことができます。たとえば、競争入札がよい例ですが、複数社を競わせ

ることで力関係を強め、交渉を優位に運ぶことができます。その点は、

先のボリュームディスカウントの話とは真逆の結論になりますが、要は

取引業者数はバランスの問題です。

 

売り手と買い手ともに選択肢を増やせということは要するにハブになれ

ということでもあります。なぜ、ハブが力を持つかということはアル

バート・ラズロ・バラバシが書いた「ネットワーク指向」という本に詳

しいので一読をお薦めします。

 

ひとつ例を挙げれば、皆さんもよく知るマイクロソフト社の成功事例が

あります。オペレーティングシステムは、様々なハードウェアと様々な

ソフトウェアの結節点としての役割を持っています。ハードメーカでも

ソフトメーカーでも同社の意向を無視して製品開発はできないのが現状

です。Windowsによってビル・ゲイツ氏は率いるマイクロソフト

社は20世紀後半のIT業界において圧倒的な力を持つに至りました。ま

さに「ゲイツ=門」となったわけです。

 

特に交渉の場においては相手の選択肢を知っておくことは有効です。た

とえば相手は、あなたしか頼める先がないのか?他にもたくさんあるの

か?によって取るべき戦略が異なります。

 

■鉄則 自分の ○○肢 を増やせ!相手の ○○肢 を知れ!

 

3.第三者を活用する

 

お客様:「もう少しまけてもらえませんか?」

 

あなた:「大変申し訳ありません。お金の話は営業を通してください」

 

この例のように、第三者の力を借りることで力関係を強化できます。自

社の中にも、お客様の中にも、振り返れば必ず味方はいるものです。一

例を挙げます。

 

皆さんがお勤めの方ならば上司の方がいらっしゃるはずです。実は上司

は部下や後輩より使いやすいのです。なぜだかわかりますか?

 

なぜなら、部下である皆さんの成果は上司の成果だからです。ですから、

上司は部下の支援を惜しむことはありません。しかもポジショニングパ

ワーをあなたのために使ってくれるのです。これを活用しない手はあり

ません。

 

一方、上司としてのあなたの成果があなたの部下や後輩の成果に繋がる

とは限りませんね。ですから、動かすべきは部下より上司なのです。

 

「ふつうのビジネスマンは部下を使いこなす、できるビジネスマンは上

司を使いこなす」私が好んで使うフレーズです。上司と部下はある意味、

運命共同体なのです。

 

■鉄則 ○○ 者を活用せよ!

 

4.グループ形成をする

 

グループを形成するということは今までみた3つの方法を合わせた力が

あります。すなわちグループ化によって自己の価値を高め、選択肢を広

げつつ相手の選択肢を狭め、第三者を活用することができるのです。

 

すなわち、グループという第三者を活用することで、アクセスできる資

源が増えるので自己の価値が高まります。グループのネットワークを活

用することで選択肢を広げることができる上に、取引相手からみて選択

肢を狭められることになります。

 

IT業界にもいろいろな系列や業界団体があります。メーカー系列の団

体や地域ごとのコンソーシアム、中には共同受注を目指したりする例も

あります。

 

5つの力との関係でいいますと、業界内で共同仕入れをすることで、

「2.供給者の交渉力」を弱めることができます。また、業界内でグ

ループを形成することにより、業界基準、業界標準、規制を作り出すこ

とにより「3.新規参入の脅威」や「4.代替品の脅威」は弱まります。

 

また、グループ化は横の関係だけではなく縦の関係にも作ることが可能

です。自社の売り手や自社の買い手と組んでライバルとライバルの売り

手や買い手を攻めることも大変有効です。

 

■鉄則 ○○○○ を形成せよ!

 

以上、力関係について分析方法と戦略構築についてみてきました。

 

それでも力関係が弱いときにはどうすれば良いのでしょうか?

 

そのときは(やや精神論となってしまうのですが)力関係において卑屈

にならないということが大切です。

 

誰の言葉かは定かではないのですが、営業の格言に、「営業はお願いに

行けば害虫、お願いされればコンサルタント」という言葉があります。

けだし名言だと思いませんか?

 

次回は、「心理」の鉄則をみてゆきましょう。

 

〈今回のまとめ〉

■鉄則 自分の価値を徹底的に磨け!

■鉄則 自分の選択肢を増やせ!相手の選択肢を知れ!

■鉄則 第三者を活用せよ!

■鉄則 グループを形成せよ!

 

 

 〈ネゴシエーション編 目次〉

 

第1話 「 交渉の本当の目的 」

第2話 「 交渉の目標設定 」

第3話 「 交渉の五つの武器 」

 第4話 「 力関係 」

★第5話 「 力関係を強める4つの戦略 」

第6話 「 心理 」

 

〈PR〉ネゴシエーション研修のカリキュラム例

 

 

 

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